移植支援の募金問題

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この募金問題はいずれ社会問題になると危惧してたんだけど、
ここにきてあるご家族の件でだんだん社会問題になりつつある。
僕は、こういう個別の案件に関してじゃなく
移植支援の募金という大きな視点で書きたい。


僕自身も拡張型心筋症という心臓移植の筆頭な病気を抱えているんだけど
僕は、何度も書いてるように、移植は基本的に望んでいない。
もう来るべき時が来たら、尊厳死を選びたいと思っている。
現状は安定してるし、其処までひどくはならないという気持ちもある。

臓器移植法という法が日本にはあって、合法的に移植はいちおうできる事になってる。
しかし、心臓移植はほんとに一年に5件あるかないかという実績しかない。
腎臓なんかだと生体間移植ができるし、数も圧倒的におおいという現状がある。
だから、同じ移植でも心臓とその他では、同じ移植として語るには問題があると思う。

ここでは、心臓にまず限定して書きたい。その他はまた後日に改めて書こうと思う。
で、その臓器移植法では15歳以下の子供には日本は移植は認めてないという現状がある。
だから、心臓移植が必要な子供はみんな募金を募って海外へと行く。
これは、親ならもうそうしたいというのは、誰しもきっとそう思う話だと思う。

問題は、このわが子を助けたいという意思が善意(法的な意味で)だけなのか?という点だと思う。
もし、貯金が億単位であれば、それは寄付など集めなくてもそうしるだろう。
限りなくそれに近い資産があれば、処分してでもやっぱりやるだろう。
高給であれば、退職金やら銀行やらから借りてもできるだろう。

その家庭にもよるけど、やれる範囲で頑張って、親戚やら友人やらの協力を仰いで尚足りないなら
それはやっぱり寄付という話になっても不思議はない。
こういう話は、どこまで世間一般にご理解をしていただけるかは、難しいと思う。
ここまで書いてあるようなホムペを僕は見たことがない。

どういう病気で、あとどれくらいしか生きれないと言うのは見る。
しかし、始めから全額募金というのは僕はよくないと思う。
全てを処分しろとは言えない。だけど、どれほどの努力をしたのかすら?では
寄付を死ぬ死ぬ詐欺だのと言われても仕方ないと思う。

僕は、子供が小さければ小さいほど助けてあげたい、助かってほしいと思う。
少なくとも、僕を助けるよりは未来があるからだ。
それは、野口英世のような人になってくれるかもしれないという希望もある。
だけど、僕を助けてもいまさらたいした役にも立たない。

僕にも、それは僕が亡くなったら泣いてくれる人は、それなりにいるよ。
でも、貴重な心臓はやっぱりより未来ある子供にあげたいしあげてほしい。
だから、僕は基金という提言を前にも書いた記憶がある。

日本には、大阪に国立循環器センターというこの手の総元締めみたいなセンターがある。
ここに、海外での心臓移植を希望しる子供の基金の部局を一個造ってもいいと思う。
あまったお金は次にちゃんと回し、ガラス張りの会計をしてくれればと思う。

何処までは募金でまかなうのかという範囲も家族の状況で判断しればいと思う。
貧乏ならそれなりいろいろとか、お金持ちなら家族の飛行機代は自腹とかいうふうにね。
これはこれで病院の業務範囲をこえてるから大変だと思うけど
もうこうでもしないとこういう問題がおきた時に、ホントに困った家族に募金集まらないんじゃないか?

確かに、募金後の話をいろいろ調べてみると、世間が納得しない話もある。
臓器移植法改正案も廃案になって、しばらくはまだまだ現状のまま何も変わらないだろう。
日本人が外国人の心臓をお金で買ってるという現実も否定できない事実だと思う。
だけど、これはどうしようもない現実だからね。

中国での臓器移植の不透明さも世界で認知されてきた。
日本のメディアは全然伝えないけど、
臓器移植という問題が日本では募金の不透明さという問題でしか報道されない。
本質的な臓器移植という問題を国会は軽視してる。

某テレビ局がやる一日中かけてやる偽善番組だって本質的には同じだろうと思う。
ここのヤフーブログだって、募金を呼びかけてくれる優しい方もいる。
ほんとに善意の気持ちで寄付をしてくださる皆さんに対して
募金を受け取る側は、ちゃんとしないといけないって当たり前の事だと思う。

いろんな問題で、モラルハザードが指摘されてるけど
命がかかってるのはどれも大問題になるのは当然だ。
飲酒死亡事故・耐震偽造・この募金問題などみんなそうなんだと思うな。

臓器移植というのは、ほんと~に難しくてなかなか大変な話だけど
最近は、臓器売買で逮捕とかいう事件も起きたし
みんなが考えなきゃいけない問題だと思うんだな。

ある日突然脳死になったらとか、移植が必要な病気になったらとかね。
そういう事考えると、こういう問題がちゃんとわかってもらえるんじゃないかと思う。
お金がからむと、人間ってほんとあさましくなるな~。。。

病気の子供にはなんの罪もないしね。
助けれるなら助けたいって思う善意の心を国民はみんな持ってると僕は思うから
そういう気持ちを踏みにじるような拝金主義な団体や親には腹がたつよ。

最後に、読売のソース
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061006it06.htm
「身銭切れ」心臓移植希望の女児支援HP、中傷相次ぐ

 重い心臓病のため、米国での心臓移植を希望している東京都三鷹市の上田さくらちゃん(4)を支援する「さくらちゃんを救う会」の関連ホームページ(HP)などに9月以降、批判や中傷など匿名の書き込みが大量に寄せられている。

 救う会メンバーの携帯番号や、さくらちゃんの自宅の写真などが匿名投稿者によりネット上で公開されるなど、“攻撃”はエスカレート。顔の見えないネットの負の側面が露呈した。

 NHK職員上田昌広さん(53)、同和子さん(45)の長女、さくらちゃんは「特発性拘束型心筋症」と診断され、年内にも渡米して移植手術の機会を待つ予定となっている。渡航費・治療費を集めるため、友人や職場の同僚らが8月に「救う会」を結成。1億3600万円を目標に募金を始めた。

 ところが、活動がメディアで報道された9月下旬ごろから、ネット上での批判が始まり、支援者による「応援ブログ」には1日数百件もの書き込みが集中。同会にも1日100件前後のメールが寄せられている。善意の励ましもあるが、「(両親は)身銭を切るべきだ」「子どもを利用した詐欺」など心ないものも多い。

 さらにメンバーの携帯番号や自宅の写真のほか、自宅の「不動産登記」とされる情報などが、ネット上で公開されてしまった。

 当初、「団体職員」と報じられた両親がNHKプロデューサー、ディレクターだったことなどが反感を招き、ネット上での“攻撃”に火がついたらしい。

 メンバーの個人情報までさらされる事態に、同会事務局の永田浩三さん(51)は、「思ってもみなかった批判にさらされた」と困惑。「メンバーのショックが大きく、募金活動に支障が生じる」として救う会は9月29日、募金の目標額のうち3000万円は両親が出費するという事実や、渡航費や治療費など募金の詳細な使途予定を公開する措置をとった。

 さくらちゃんのケース以外でも、ネット上では、難病児の海外移植のための募金活動に対する“攻撃”が頻発。腸が機能しない難病だった茨城県常総市の神達彩花ちゃん(今年5月死去、当時1歳4か月)のための募金活動でも、支援者のHPなどに「(募金の)余剰金は寄付しろ」などの書き込みが集中した。

(2006年10月6日14時30分 読売新聞)


http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/it/internet/21073/
女児の難病移植募金めぐり2ちゃんで「祭り」

 重い心臓病に侵された4歳女児の救済募金をめぐり、巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」が連日、「祭り」となっている。女児を救おうと両親と有志が手術に必要な1億3600万円を目標に募金活動を始めたが、サイト上では募金呼びかけの内容に疑問を投げかける声が相次ぎ、さらに別の難病患者の募金活動でも経緯や収支に不透明さがあったとの書き込みも。「巣食う会」との揶揄も飛び出すなど、善意も大金が絡むと思わぬ火の手が挙がるようで…。
 話題となっているのは東京都三鷹市に住む「特発性拘束型心筋症」の上田さくらちゃん(4)への救済募金。さくらちゃんは心臓の筋肉が硬化し心室拡張機能が次第に低下する難病を発症、渡米しての心臓移植しかない状況に置かれているという。こうしたなか、職場の有志らが「さくらちゃんを救う会」を発足、募金活動をスタート。9月21日には都庁で会見し、移植手術費や渡航費、滞在費など計1億3600万円を目標とする募金を訴えた。
 この募金呼びかけの内容が、2ちゃんなどネット上で問題となった。さくらちゃんの父親はNHKの制作現場で働いているが、職場では旧姓を使用しているため誤解を呼び、「隠蔽」と糾弾された。また大物アーティストがチャリティコンサートを開いたり、著名な漫画家も募金を呼びかける“恵まれた環境”もあってか、自宅の登記内容などが公開され、「自分の金が惜しいのか」「本名を隠して募金活動をするのは不快」などの書き込みもあった。
 過去の難病募金も矛先に。余命わずかとして救済募金を展開したものの目標金額を達成してもなかなか手術しなかったケースや、募金の使途が不明朗なケース、さらに手術後も募金を続けたり、余剰金を別の難病患者に寄付しては-との申し出が無視されているケースなどを列挙。「子供に罪はないが、不可解な会計処理などを見ると難病救済のための募金活動ではなく『死ぬ死ぬ詐欺』ではないか」との皮肉な雰囲気がネット上では支配的だ。
 さくらちゃんを救う会事務局の永田浩三代表は「募金は、親としての最大限の努力をした上、足らなければ助けてもらうという大前提で行っています。この点、ポスターやホームページは説明が足りませんでした」。同会の広報担当者も「上田夫妻がかき集められるだけかき集めた負担額を計算し、近日中にサイトを書き換える。募金の収支などの情報公開は全部ガラス張りにしたい」と話している。

(イザ!編集部)