金日成、NHK個人崇拝の道

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NHKの番組にしては良くできてたと思うな(笑)
ソ連軍の秘密文書とか、実際の上官のインタビューといい興味深い映像だった。
ま、これはもう知ってる人は知ってる話だけど
所詮は、傀儡政府なだけで、大国はいつもこういう事を得意技にしてる。

アメリカとソ連という超大国うしの代理戦争の一翼を担ったという事だと思う。
ある意味、ほんと朝鮮国民にとっては不幸な話だと思う。
この北朝鮮という国は、今や国家としてはもうボロボロになった。
それはこの個人崇拝という政策は、その他の国から受け入れられないから。

もっとも東西冷戦の中、西側の裕福な国とは経済交流もできないから余計にそうだろう。
ソ連を始め、ワルシャワ条約機構の国々は、経済的には全然だめだ。
社会主義というか共産主義の限界だと思える。
理想論として、マルクスやらの理論は素晴らしいんだけど、現実的には無理があるからだ。

軍国主義に走り、経済が滞り、国民は疲弊していくことになる。
ここで、政策転換が出来なかったのは、金日成金日成たるゆえんだろうと思える。
国民の事を大事に思うことは決してしなかったからだ。
それは、政治家として、国家元首としては、器ではないという証明だな。

番組を見てて、一番興味を引かれたのは、ソ連の上層部の対応だな。
フルシチョフキューバ危機でケネディとやりあったんだけど
ソ連のこの時代の上層部は、驚くほどに理性的であり、またある意味臆病にみえるな。
米ソがどちらも直接対決だけは避けようというお互いのつおい意思をより感じた。

で、北朝鮮主体思想という独自路線を歩みだして今に至るわけだけど、
この国の綱わたり政策は、ほんとに危なっかしいとおもうんだな。
番組では、青瓦台襲撃事件やプロビデ号拉致といったのを映してていたけど
もう当時の米ソ首脳のように自重すると思ってたら甘い認識だと思う。

ブッシュ親子は、ソ連北朝鮮にしたようなイラクフセインを攻撃したし、
プーチンは楯突くチェチェンに対して、驚くほど強硬で、さらに旧ソ連の国々に対しても同様だ。
いつまで反日・反米で国家が持つのかだけど、もうかなり『マジやばい』状態に思えるな。


ここまで書いて、僕がこの手の国を見ていつも思うのは、

何も持ってない奴(この場合北朝鮮)は、持ってる奴(日本・アメリカ)より捨て身になるだけ
つおいし、怖いってことだな。持ってる奴は守るべきものがあるから、最初はひるむけど
持ってない奴は、始めから捨て身の特攻だからね。失うものがないというのは実に怖い。
それでも最後は、持てる奴のほうが総合力で上回るから勝ちはゆるがない。

これは、例えば大東亜戦争がそうなんだろうけど、北朝鮮もどうなることやら?
金正日がもし大病にでもなって捨て身な考えになったら、日本は高い代償を払わないといけないかも
しれないなと思う。もっとも、怖いのは後ろにいる中国なんだけどね。

ただ、金日成という人物を純粋に考えると、彼は病気で死ぬまで独裁者であったのだから
非常に世渡り上手かったというか、それなりの器の人物だったようにも思う。(誉めてないけど)
さっきは国家元首として、そうじゃないと書いたけど、人物個人としての意味でそう思う。
このシリーズは、明日もやるみたいだから時間をとってみたいと思うな。


最後に、ソビエト共産党中央委員会元幹部のワジム・トカチェンコ氏のコメント

北朝鮮ソビエトにとって常に頭痛の種でした。彼らは主体思想を教え込まれ、
目的達成のためならどんな手段を用いてもかまわないと考えているんです。
自分の国のためなら何をしても許されるのです。私は時折思います。
このような人たちとまったく関わりを持たないほうがいいと。
不用意に関わるとこちらが病気になり傷つくことになるんです。」