What were you seeing?

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子供の頃の口癖に、「ねぇ~、ママ見て!」ってのが私の口癖だった。
それは女の子として生まれてきた以上、いつもちゃんと見てほしいって私の素直な気持ちだった。
年頃になって、彼氏にも、いつも見ててほしいって気持ちもきっと同じだったのだろうと思う。
しかし、結婚して母になり今度は見る側になったのかもしれないけど
それでもやっぱり私は女を捨てる事はできない。

育児に疲れ、パートに出、旦那や家族の面倒を見て毎日があわただしく過ぎていく。
そういう流れに任せてる訳じゃないけど、ふとした時に考え込んでしまう。
誰が私をみているのだろう?誰が私をちゃんとみているのだろう?
会社に見も心も捧げてるような旦那は私を体のいい飯炊き女としか思ってない。

いや、昔はそうじゃなかった。そんな人なら結婚なんてしていない。
けど、今はもうそんなんじゃないように感じて仕方がない。
最近、しみじみ疲れたと思う。私の人生ってなんだったのか?
このままおばあちゃんになっていくだけなのか?

そういう疑問と子供の未来の為、家族の生活、誰にも誉められない私って。。。
同じ主婦をしてる女性でも、旦那さん次第ではとてもうらやましく思えてしまうのは何故だろう?
どこに違いがあるのだろう?私はいったい何が不満なのだろう?
生活レベルはむしろ標準よりもいい。だけど、肝心な事が私の中で抜け落ちてる。。。

ある人に言われた。
いったい何がそんなに不満なの?ってね。
正直、答えにつまったのよ。何が不満がわからないのが不満だから。
少なくても、お金で困ってないならそれで充分に幸せなのよって言われた。
そうなのか?ほんと~にお金だけが幸せの基準なのだろうか?

そんな事を漠然と思い出して何ヶ月かがまた音もなく過ぎ去っていき
体調が悪く病院へ言った時にある男の人に私は出会ってしまったのだ。

彼は特別にいい男でもなんでもなく、偶然に会計で隣の席に腰掛けていた。
暑いですね~とかなんてどうでもいい会話をしてたんだけど
ちょっとお茶でもご一緒していただけませんか?というありふれた誘いに私はなぜか拒否できなかった。


それはなぜだろうか?なんでのこのことついていったのか?
その人は、ちょっとはにかんでこういったのだ。
「奥さんがなんかとてもステキな方に見えたんです。だから、ちょっとお話したいなって(^o^)」

私は、あ~この人は私を女としてみてくれてるんだ。
まだまだ私だって捨てたものじゃないわって喜んだわけじゃないのよ。
違うの。私には旦那がいて、子供もいるの!浮気がしたいわけじゃないのよ。
ただ、子供の頃のように「私を見て!」って気持ちが忘れられないだけなの。

取り留めのない話をしてたんだけど、彼は世の中金ですって言い切った。
男は見てくれよりも持ってる金で世の中は判断しるっていう。
お金さえ出せば、どれほどの美人だろうが若い子だろうが自由にできるという。
だけど、それはひと時の幻影。ほんとにほしいものは手に入らないといってはにかんだ。

そういう話をなんとな~く黙って聞いてたんだけど、
「ほんと~にほしいものはなに?」って聞いて見たの。
そしたら、「あなたとおなじものがほしいだけですよ」

わたしは、私のほしいものっていったいなんだろう?って考え込んだの?
そしたら彼は、さっと伝票をとって「今日はありがとう」って言って席をたっていってしまった。
私は一瞬( ゚д゚)ポカーン としてしまって、あの人はいったいなんだったのだろう?って思ったのよ。

それからまた何日かして、彼にまた病院でお会いしたのね。
今度は、私からお茶でもご一緒したいって言ったの。
言ってから私、自分で驚いたわ!私は何を言ってるのだろうってね。

病院から少しはなれたちょっとお洒落な喫茶店を選んで向かい合わせに座ると彼が
「あなたからお誘いいただくとは思いませんでした」とか言ってにっこりと微笑んだ。
私は、率直に先日の答えを求めた。
「私とおなじものがほしいって言われましたけど、それはなんでしょう?」

「それは、あなたは自分がほしいものすらわからないって意味ですか?」
図星をつかれたので一瞬と惑ったけど「そうなんです、わからないんです」
「それは、安らぎともいえるものですね」落ち着いた言い方だった。
「やすらぎですか?それが私の求めてるものなんでしょうか?」

「そうですね、違う言い方でいえば、あなたのいていい場所」なのかもしれませんね。
「私のいていい場所?どういう事なんですか?」
「わかりませんか?」
「はい、私のいていい場所?いるべき場所じゃなくいていい場所?」

不思議な会話をしてるって思ったんだ。
この人は何物だろう?なんでこんな知らない人とこんな会話をしているのだろう?
どうして私は私の事を何も知らない人とこんな会話をしているのだろう?

そんな事を思っていると
「人はだんだんよくばりになるものです」
「よくばり?それは私もそうだと?」
「はい、あなたにはいろいろ不満があるのだというのはみててわかりますよ」
「えっ?」そうなのか?
「あなたは他人を見てうらやましくおもったりしてるでしょ!」
「えぇまあ、それはそういうものじゃないですか?」
ちょっと意地張った言い方をしてみた。

「だけど、他人からみたあなた、あなたのご家族はまたそう見えてるかもしれない?」
「・・・・・」
「それはそうかもだけど、私がどう感じるてるかこそが大事じゃありませんか?」
「そうですよ、それはそうです」
「おっしゃる意味がよくわからないですけど」

「人はだんだんよくばりになるといいましたよ」
「だからどうだというんです?」
「すこし優しくしてみたらどうでしょう?」
( ゚д゚)ポカーン 「優しくですか?誰に?」

「あなたのご家族、正確に言えばあなたが不満を持ってる方にですよ」
「どうしてですか?」
「わたしにお聞きになる前に、まずためしてみてはいかがでしょう?」
「それで何かが変わりますか?」
「さあどうでしょうね?」

わけわからん。優しくして何が変わるのか?私は今優しくないの?
「人は、優しくされて始めて分かるかもしれませんよ!」
「・・・・・・・・」
「旦那さんは仕事だけで精一杯かもしれない、お子さんも今は同様でしょう」
「・・・」
「余裕がなければ何も出来ない」
「・・・」
「守るべきものが何なのか、それをわからせないと何も始まらない」
「つまり分かってるようでわかってない?ってことですか?」

「What were you seeing?」
「はい?」
「あなたは何を見てきましたか?それは旦那さんも同じです。彼はあなたの何をみてきたのでしょう?」
「何を・み・て・きた・のか?ですか。。。」

「犠牲的な愛はいけませんね。分かち合うもの、それをよく考えてみてはどうでしょう?」
「よくわかりませんけど・・・」
「ほんとはね、答えなど何もないのです」
「(゚Д゚)ハァ? 」
「だけど、人は優しくされて、始めてその人の存在を、その偉大さというかありがたみを理解します。
 そこにいることが当たり前の人ですら、その存在の尊さをわすれてしまうんです」

「それがいていい場所という意味ですか?」
「いていい場所、いるべき場所では結果同じいるでも違いますよ!」
「あなたにとって旦那さんやお子さんは、かけがえないこの世でもっとも大事なものなんですから」
「だからこそ優しくしなさいと・・・」

「そうです、それでも分からないなら困りますけどね」
「優しくですか~???」
「そうですね、今度のお休みにでもですけど、
 ディズニーランドでも行って懐かしい思い出話なんかしたらどうでしょう?」
「はぁ~Σ(゜□゜(゜□゜*)」

「それでは僕はこれで失礼しますね」
「あ!」
「あ、最後にですけど、あなたには困った顔より笑顔の方がお似合いですよ(^o^)」


彼はまたしても言いたい事だけいって行ってしまった。
夢の国で出会った私達が夢をなくしたてらいけないのかもしれない。
今、描くべき夢は何だろう?
とりあえず、今夜は子供が寝た後で旦那と一杯やるのもわるくないなって!

週末は晴れるといいな~p(*^-^*)q