ある少年の気持ち

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えっと、まず最初にですけど、この文章に関してコメントはここに書けない様にしてます。
どうしてもという方は、ゲストブックに内緒で書いてください。
書いていただいてもお返事は場合によってはしかねますので
そういう事で宜しくお願いします。
気分しだいでとっとと削除しるかもしれませんしね。


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小学高の4年生くらいになると6時間授業になった。
少年の机には、5時間目と6時間目に教科書を置くべき場所がなかった。
他の子の机には、当然教科書とノートがおいてある。
でも、少年の机には、給食が全然手付かずのまま置いてある。

先生は、職員室に戻らずずっと教室にいる。
だからお友達が給食を変わりに食べてくれると言う必殺技もできない。
そして6時間目が終わってみんなが下校しても少年は帰れなかった。
そして教室には少年しかいなくなる。

時間が過ぎて4時、5時となっても僕は机に座ったまま給食を見てるだけだ。
そういう時間が毎日当たり前に過ぎていった。
そして最後には、先生が戻ってきて僕を罵倒しまくって帰宅させられる。
親は貧乏で共稼ぎしててこういう事実をまるで知らないでいた。

僕は5・6時間目に体育とかの時間割が楽しみだった。
それは、給食を見なくていいからだ。
でも、その後はまた夕方になるまで給食が目の前にある。
食べるのは、パンだけで、飲むのはたまに出るミルメークのコーヒー牛乳に変身しる時だけだ。

当たり前に勉強は遅れる。教科書も黒板も見ずに給食を見てるんだから当然である。
でも、僕は不思議とテストは出来た。
社会科なんかはほぼ満点だったし、音楽以外はかなりいい成績だった。
帰宅してからは、日が暮れるまでみんなで野球して遊んだ。

学校でも、友達から不思議と慕われた。
女の子の友達もたくさんいて、女子のソフトボールの面倒とか見てた。
野球はクラスでもかなり上手かったからだと思う。
体育はちょう得意だった。何やらせても上手かった。

だけど、とっても性格に難がありすぎた。
ただお友達は何故かしらみんなそんな僕を大事にしてくれた。
少年は、子供の頃から病弱で骨はポキポキ折れるし
高熱出しまくりでもう常に死にかけ一歩手前な子だった。

初めて空のランドセルを親が試しに背負わしてみたら、重さで少年はひっくり返った。
両親は、空のランドセルさえ背負えない我が子に一瞬絶望したらしい。
朝昼晩と医者に係り、貧乏な上に医療費もかかり生活は大変だった。
両親は、ありとあらゆるツテを頼り、小学高に近い借家を破格の値段で借りて引っ越した。

少年は、ほんと~に変わった子だった。
でもあまりにか弱過ぎて見てくれが可愛かったのが幸いした。
近所さんからも変わった子扱いされ、学校でも変わった子扱いされ
少年は、ある時自分がみんなと違うという事を始めて自覚した。

少年は、子供同士の会話がとてつもなくつまらなかった。
自分が変わった子扱いされてるのを自覚してから余計にそういう意識がつおかった。
少年の意識はもう充分に大人に匹敵し、時にはもう大人を凌駕してた。
もう早く大人になりたくてしかたなかったのだ。

少年は、いつも同じ疑問をず~っと抱えていた。
高校生や大学生や大人はどんな会話を普段してるんだろうか?って。
ウルトラマンやゴレンジャーの会話をしるんだろうか?
子供の噂話みたいなことも話すんだろうか?

少年は大人の会話が好きだった。そういう時はすんごくおとなしい子だった。
大人しかいけない酒場に憧れがすんごくあった。
大人同士のケンカは大好きだった。大人もケンカしるって知って嬉しかった。
子供と大人の違いがわかるのが好きだった。

少年の両親は学が全然なかった。
両親とも末っ子に近く勉強などとは縁のない生活をして子供時代を過ごしてきた。
戦後の焼け野原から生きる為に必死で暮らしてきた。
子供はもうあきらめたと思った時に、ほんとに高齢で奇跡のごとく少年は生まれた。

ある晴れた日に、少年の母親が夕方の公園にわが子を探しにやってきた。
公園にはクラスの子がみんな野球してるのに少年が見当たらなかった。
母親は、お友達に少年の行方を聞いて、初めて学校で残されてる事をしった。
いつも公園でみんなで日が暮れるまで野球してるのにわが子だけがいない。

両親は、やっとまともに学校に行けるくらい元気になってきたわが子が可愛かった。
勉強しなさいともあんまりいわなかった。
習字やそろばんに行かせたりしたけど、本人にまるでやる気というものがなかったからあきらめた。
わりと放任ぎみだったし、だいたい構ってあげる時間もそうなかった。


その足で、母親は学校へ行き、誰もいない教室でわが子の惨めな姿を見た。
そのまま職員室へ怒鳴り込んだ!
当然担任に説明と謝罪を求めたら、なんと担任は開き直った。
少年は、じっと黙って母と先生を見ていた。
母親はそのまま校長室へと僕を連れて行った。

校長は、いきなりな状況にあたふたしてちゃんと後日に説明しるといってその場を乗り切った。
少年は、じ~っとそのやり取りを黙って聞いていた。
少年には、全部わかってたんだよ。


家に戻ってから、母親は少年にどうして今まで何もいわないのか?と詰問した。
少年は、そんな事言うだけ無駄だと思ってたけど、何も言わなかった。
母親は、変わってるわが子をじ~っと見て泣きだしながら話し出した。

今までどれほど苦労して育ててきたかという事を、ほんとに泣きながら話した。
夜鳴きがすごすぎて、長屋の皆さんに近所迷惑だからと夜中におんぶして神社を歩き回った事
あまりに毎晩なので、近所のお巡りさんまで心配で一緒に面倒見てくれたこと。

救急車を何度も呼んで、大変だった事。柱にぶつかっただけで骨折した事。
ご飯も決まったものしか食べずほんとに苦労してる事。
ランドセルさえ背負えず、みんなのお世話になって引越しした事。
いろんなもの壊して弁償しまくってきた事。

少年の妹などほかりっぱなしで少年だけに必死で愛情を注いできた事。
デパートで暴れまくって買うまで絶対に抵抗してはずかしかった事。
旅行にっても見たいテレビが見れないと帰るといって旅館キャンセルして帰るはめになった事。
負けるのが嫌いで何度もお友達の家に誤りに行った事。

少年は、じ~っと話を聞いてから、一言だけ言った。
『給食は食べれないんだから仕方ないもん』
母親は、その言葉を聞いてから同じように一言だけ言った。
『明日からも給食は食べなくてもいい、お母さんが学校にそう話してくる』と

翌日、学校に来て母親は担任教師からこう言われた
『お子さんが給食を食べないなら、来年進級はさせれません』
いくら学が無くても義務教育でマジメに登校して給食が食べられないから落第はありえん。
母親は激昂して担任とやり合って、その足で教育委員会へと向かった。

そこで母親は怒鳴りまくったらしい。
給食が食べれないから落第させて、今だって授業をマトモにうけれてないのはどうかと!
教育委員会はびっくりして真相追及に乗り出した。そんなことはありえんからだ。

少年は、ずっと母親のそういう姿を見てきた。
自分がじっと辛抱してればそれでなんでもないし先生のいじめだと納得してたんだ。
先生なんかに勝てっこないんだし、お友達は時々内緒で食べてくれてた。
クラスのみんなは僕に同情してくれてたし、助けてもくれてたんだ。

少年はわかってたんだよ。
少年は変わってるんだって。だから先生はそういう僕が嫌いなんだってね。
だけど、相談とかいう手段は知らなかったし、親に言うことじゃないって思ってたんだ。
少年には、それが処世術だったんだ。

そうやって自分を守る事が普通だったんだ。
みんなわかってるんだ。だけど、自分でもどうしようもないんだよ。
学校は楽しくないんだ。みんなで野球してるのが楽しいんだよ。
だけど、学校いかないとみんなで野球できないから、しかたないから行くんだよ。

去年の先生は、ほんとにいい先生だったんだ。
あんないい先生だっているんだよ。
今年はもう最悪だけど、また来年いい先生になるかもしれないんだ。
あ、好きな女の子もいるんだ。だから学校にいくんだよ。

どうせ変わった子って言われてるんだよ。
でも、自分じゃおかしくないんだ。
自分じゃおかしくない。これで全然問題なんかないんだよ。
狂ってるのは周りなんだ。なんでちょっと変っていわれないといけないんだ!

ちょっと変だっていいじゃないか!
僕は僕が好きだよ!こういう僕を大事にしてくれる人もちゃんといるじゃん。
お母さんは僕に怒ってばかりだけど、僕のこと嫌ってないってわかる。
お父さんは、全然みないけど会わないからどうでもいいや。

みんなが野球になると僕を大事にしてくれるよ!
町内会のおじさんもおばさんもみんな優しくしてくれるよ!
それだけでいいんだ。せんせいなんてどうでもいいんだ。
給食なんてたべなくったって死んだりしないんだよ。

勉強だって、宿題だってどうでもいいんだ。
テストでいい点とったって、ほめてもらえるだけじゃん。
悪い点とったら怒られるだけ。
そんなこと、僕はどうでもいいんだ。

子供だけど、子供じゃないんだよ。
もういいんだ。
僕には、魔力があるんだよ!
だから、きらいな人はみんな死んじゃえ!

僕を大事にしない奴は、みんな死んじゃえばいいんだ
それ以外の事はどうでもいいんだ。
興味ないんだ。
僕はしたい事だけしたいんだ。

最近は、ちょっと耐える事も覚えたんだ。
何もいわないって事も覚えたんだ。
人の気持ちってのもちょっとわかるようになったんだ。
ロボットじゃないってわかったんだ。

人を好きになるって気持ちもわかったんだ。
悪い事もちょっとわかったんだ。
嬉しいって事もちょっとわかったんだよ。
だけど、みんなどうでもいいことなんだ。

僕は、これでいいんだ。
てか、こうしるほかないんだ。
全部がいやになったら
自分で死んじゃえばいいんだ。

だけど、まだみんなで野球したいんだ。
お父さんがキャッチボールしてくれてうれしかったんだ。
お母さんが必死に僕の為に先生に怒ったこと、嬉しかったんだ。
妹が、お兄ちゃんって言ってくれて遊ぶの楽しいんだ。

どうせ僕はみんなとはちょっと違う子なんだよ。
だからって、僕は僕だよ。
僕は、僕が好きだよ。
全然変える必要なんか何処にもないんだよ。

僕を好きになってくれる先生もお友達もいるんだ。
だけど、僕を受け付けない人もいるんだ。
そんな事はたいした事じゃないんだよ。
脳波の検査に毎週一人で電車にのって隣の県まで行くんだ。

検査しても検査しても何もわかりっこないんだ。
看護婦さんが、かわいそうにっていうんだ。
だけど、僕は全然かわいそうな子じゃないよ!
ちょっと変わってるだけで、どうってことないんだ。

ほかの事なんてどうでもいいんだ。
僕もおんなじ人間なんだよ。
わからない奴は、

みんな死んじゃえ