お姫様になりたい♪

イメージ 1

まだ小学生ににもならない頃に私は治らないといわれる病気になった。
それは全然私には分からない事だったけど、
お父さんやお母さんが、
いつもよりちょっとだけ優しくなったように感じていたある日の事だった。

『大きくなったら何になりたいの?』と、お母さんが聞いたので私は即答でこう言った記憶がある。
『お嫁さんになりたい♥(・∀・)♥ 』ってね。

お母さんは、なぜだか一瞬だけ寂しいような顔をしたのが妙に不思議に印象に残っている。
それは、お父さんお母さんには叶えてあげれない夢だったからだろうと
今になって初めて私は分かったんだ。
だけど、叶わない夢はないんだよって今の私は胸張って言えるのさぁ~♪



『おとうさん、今日ね、何になりたいって聞いてみたのよ。。。』
『そうか、で、何になりたいっていったの?』
『それが(泣)、それがね(泣)、お嫁さんになりたいって…(嗚咽)』
(゚д゚lll)!
『お嫁さん、お嫁さんかぁ~(´・ω・`)ショボーン それはな~。。。』
『奇跡でも起きない限りね・・・、お嫁さんって・・・』
『ん~、そこまで生きたとしてもな~、誰がもらってくれるやろか。。。』

当時、毎日のようにお父さんお母さんはそういう話をしていたらしい。
私は、病院のベットで無邪気に看護師さんと遊んでもらえるのが楽しかった頃だ。
そして定期的に入院生活を過ごし、たまには保育園や学校に行くようになった。
みんなが、かけっこしたりできるのに、絶対に私はさせてもらえなかった。

みんなが出来る事が私にはできなかった。
それはそれはとっても哀しい事だった。
でも、お友達だけはほんとにたくさんいたし、
みんなとても優しかった事はよ~く覚えている。

そんな生活をしてきたんだけど高校に合格した時は、もうほんとに嬉しかった=*^-^*=にこっ♪
その頃は、ちょっと調子もよくて学校にもちゃんと行けた。
自分の病気の事も、もうある程度は知っていて、
それでも私は『お嫁さんになりたい』という夢が、相変わらず私の夢だったのね。

だから、どうしても病気に負けるわけにはいかなかった。
学校は、かなり私の体調に気を使ってくれてたんだけど
私は、私の夢の為にも絶対に病気ごときに負けるのはイヤだった。
勉強もがんばったし、なにより私はお嫁さんになりたかったのだ。

でも、卒業と同時に私はまた入院生活を余儀なくされてしまった。
あともうちょっとなのに!という悔しさが私に涙を流させる毎日だった。
病状はドンドン深刻になっていくし、もう光が見えなくなりそうになるときに
お父さんがプレゼントを持ってきてくれた姿を、私は一生忘れないだろうと思う。

それは、普通より小さな軽いノートパソコンだった。
私の世界は、病院の窓から見える世界と、このベッドの周りだけだったのだ。
だけど、わたしの世界はひろがったのだ。
まだ全然知らない世界がネットによってそこにあった。

私は、自分でホームページを一生懸命に作った。
もう必死で頑張ったのだ。それは、ここにあたしの未来があると信じたからだ。
日を追うごとにたくさんのコメントがつくようになり
自分の家に大勢のお客さんが来てくれるような感じがして、とても嬉しかった。

そんな時に、ある人がお見舞いにお伺いしたいのですけどというメールをくれた。
私はベットからしか会えないと言う現実にとても寂しい気持ちになっていた。
そういう沈んだ姿を見ていたある女性の看護師さんが相談にのってくれてこう言った。

『そんなの会っちゃえばいいんだよ、だって向こうは知ってるんだからね!
 病院で会うなんて、普通はなかなかできないよ=*^-^*=にこっ♪
 みんながいるんだし、全然心配いらない。なんなら私が立ち会うよって』

まあ、いわれて見れば、確かに病気なのは相手は知ってるんだから
それはそうだなって妙に納得した覚えがある。
そんな時に、お母さんが『会いたいと思う人なら会えばいいよ』って後押ししてくれた。
私は、その人に返信のメールを送ってみたんだよ。

それは、記念すべき私の初メールだった。
病気のおかげで私はデートどころかラブレターはおろか、そういう経験が全く皆無だった。
だからこのメールをたった数行書くにあたって、死ぬほどの苦労をしたな~。

そして、明日会えるという日になって、私はウキウキ気分だったのだけど
病状が急変した。そのままその人に連絡を取ることなくICUに行く事になってしまった。
そんな事が起きた事も知らず、彼はやって来た。
お父さんとお母さんが、事情を説明して彼はそのまま帰っていったらしい。

彼は、大変な好青年でありお母さんは思ったらしい。
こんな人が娘と結婚してくれたら、神様はいると信じてもいいと。
娘である私の唯一の希望になってくれる人に見えて
何度も何度も頭を下げて、せっかく来て下さったのにと謝っていたらしい。

そして、いくつか季節が過ぎてある温かい春の日に私はやっと彼に会うことになった。
懸命なお医者さんや看護師さんの助けもあって、私はやっと病院から脱出しる事ができた。
これからも無理は禁物だけど、病状は劇的に改善した。
それは、彼や大勢の皆さんが励ましてくれたおかげだと私は今も信じている。

そして、車椅子じゃなく自分の足で歩ける喜びを噛みしめていた。
高校時代の同級生が、結婚しますたという葉書をくれるようになって
私も結婚してお嫁さんになりたいという夢が再び甦ってきたのだ。
もっともっと元気にならなきゃいけないって!

私は、彼にどうしてもあの日の事を謝らないといけないって思ってた。
いえ、それは言い訳。
私は、彼に恋をしていたんだと思う。
正確には、恋に恋してただけかもしれない。

だけど、そんなのは私にはどうでもいい事だったのだ。
彼に会いたかっただけなのだ。
メールや掲示板だけのやりとりでも、彼の優しさは十分に私には伝わった。
それは哀れみがさせたのか、優しさがさせたのか?それとも使命感なのか?

なんでもよかったのだ。私には、彼が必要な人だったのだ。
だけど、そんな良い人なら、もうどっかの誰かさんに取られてるんじゃないかと不安だった。
ある日のメールに私は、人生最高の勇気を振り絞ってこう書いた。

『どうしても、何がおきても貴方にお会いしたんです。
 だから、どうか私のお願いを聞いてくださいませんか?』

このお返事が来るまでの短い時間に私はどれほどドキドキしたことだろう?
心臓が、まるでディスコで踊ってるように高揚感があったな~』

そして私達は、初めて会った。
彼は、私よりも一回り以上も年が上だったのにびっくりした。
そして初めてそのプライベートなお話を耳にした。
私のことは、何でも知ってるのに、私は彼のことを何も知らなかったのだ。

彼は、自分の人生を語ってくれた。
私は、ただ黙ってそのお話を聞くだけだった。
そんな初めてのデートと言えるかはわからないデートだったけど
それから何度も会うようになって、彼は、ちょっと恥ずかしそうに言ってくれたのだ。


『僕と結婚しませんか?』って。
その時の私の天にも昇る気持ちがわかりますでしょうか?
キタ――♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o キタ――♪
なんてもんじゃ表現できないくらいなんです。

もう、ココまで生きてきて、全てにありが㌧って思いましたよ(^o^)!
お嫁さんになりたいっていう子供の頃からの夢が叶った瞬間ですもん。
いい年したうら若き女の夢が、未だにお嫁さんになりたいなんておかしいかもだけど
私は、『お嫁さんになる』のが夢だったのです♪

私の家に、彼が来て、お父さんお母さんに
『娘さんを下さい』って言った彼の勇姿を、私は一生忘れないです。
お父さんもお母さんも、ただただ涙して彼に
『ふつつかな娘ですけど、宜しくお願いします』って何度も何度もそういって
彼の手を握って頭を下げまくっていた。もう思い出しても涙しか出てこないよ(✪ฺܫ✪ฺ)

ほんと、ここまで思えば大変な人生だったようにも思うけど
もうそんな昔の事はどうでもよかった。
私は、ずっと私を見守ってくれてきた最愛の人の

『お姫様になったのだからね』

病気はまだ治らないけど、私は『お姫様になったのだよ』
女の子は、みんなステキな王子様のお姫様になりたいんだよ!

病気ばかりで辛い人生だったのかもしれないけど
人生は、だからこそいいものかもしれない。
こんなにもステキな気持ちになれたんだから
病気に感謝してもいいくらいだよ。

今までは悪い事ばっかりだから、
きっとこれからはいい事ばっかりだよね。
きっとそんな気がしるよ(^o^)












写真は、ももちゃんのブログからおかりしますた。
ありがとうございます(^o^)

ももちゃんのブログです
http://blogs.yahoo.co.jp/pooh_km02chi_ai2myou/